6月27日 自然には勝てない ― 楽しみにしていた週末が消えた日

6月27日、土曜日。

この日は練習日記ではない。
むしろ「練習できなかった日記」である。


ベストコンディションを期待していた

予報では明日は南風5〜6m/s。

今の自分にとっては、まさに理想的なコンディションだった。

6㎡のウィングならジャスト。
しっかりフォイリングできて、長い距離を飛び続ける練習には最高の風だ。

しかも台風は沖縄のはるか南。
ニュースでは騒いでいるものの、

「江の島にはまだ影響ないだろう。」

そんなふうに考えていた。

ここ最近は仕事や天候の都合で、もう2週間以上海へ行けていない。

だから今回は本当に楽しみにしていた。

金曜日の夜は、

「明日はどんなライディングになるかな。」

そんなことばかり考えていた。


忘れもしない午後5時

ところが、その期待は突然終わった。

金曜日の夕方。

時計を見ると、ほぼ午後5時ちょうど。

先生から電話がかかってきた。

スクールを予約していたわけではない。

だから、

「何だろう?」

と思いながら電話に出た。

先生の第一声は、少し申し訳なさそうだった。

「今、台風のうねりがかなり入っています。」

「まだ台風自体は遠いんですが、波が危険なレベルになっています。」

「今日もレンタルもスクールも全部中止にしました。」

そして続けて、

「明日も中止です。」

「おそらく日曜日も難しいと思います。」

その一言で、今週末の予定は終わった。


風はある。でも海には出られない

不思議なものだ。

風だけ見れば最高なのに、
波がすべてを止めてしまう。

ウィングフォイルは風のスポーツだと思われがちだが、
実際には風だけでは成立しない。

特に江の島では、
大きなうねりが入ると出艇そのものが危険になる。

フォイルは長く鋭い翼を水中に持っている。

波に巻かれれば自分にも危険だし、
流されたボードが周囲の人に当たる危険もある。

だから、無理はできない。

自然相手のスポーツだからこそ、
「行かない」という判断も実力のうちなのだと思う。


分かっていても、悔しい

もちろん先生の判断は正しい。

安全第一。

それは十分理解している。

電話でも、

「ご連絡ありがとうございます。自然相手ですから、仕方ないですね。」

と答えた。

でも――

電話を切った瞬間、

思わず天井を見上げてしまった。

「えぇ……。」

という気持ちだった。

2週間以上この日を楽しみにしていた。

仕事を調整し、
天気予報を何度も見て、
頭の中ではすでに海に出ていた。

それが一瞬でなくなってしまった。

この喪失感は、なかなか大きい。


海は逃げない

とはいえ、自然には勝てない。

だからこそ面白いスポーツでもある。

もし毎週必ず同じコンディションで乗れるなら、
ここまで夢中にはならなかったかもしれない。

「今日はダメ。」

そう割り切って、その日は仕事をすることにした。

次の週末には、
青い海と、ちょうどいい風が待っていてくれることを願いながら。

今回は練習日記ではなく、

"残念日記"。

でも、こういう日も含めてウィングフォイルなのだと思う。

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