7月19日 最高の予報が一転…風に翻弄された一日
7月19日、日曜日。
この日の予報は南風4〜5m/s。
今の自分にとって、このくらいの風がまさにベストコンディションだ。
6㎡のウィングにはちょうど良く、パンピングを少し入れれば気持ちよくフォイリングできる。
強すぎず、弱すぎず。
「今日はかなり練習できそうだ。」
そんな期待を胸に、張り切って江の島へ向かった。
「今日は当たりだ!」
昼頃に海へ到着すると、その期待はさらに膨らんだ。
海にはプレーニングしているウィンドサーファーが何艇も走っている。
「おお、吹いてる!」
体感では予報より少し強い。
「これは6㎡では少しオーバーかな。」
そう思いながらも、6㎡と5㎡の両方を準備することにした。
フォイルを組み立て、ウェットスーツに着替え、いつものように30分ほどかけて準備を進める。
7月に入り海水浴シーズン真っ只中。
出艇エリアにはウィンドサーフィン、ウィングフォイル、SUPスクールが集中し、かなりの混雑だ。
フォイルは水中翼とはいえ、陸ではまるで大きな刃物を抱えて歩いているようなもの。
周囲に十分注意しながら慎重にビーチへ向かった。
まさかの忘れ物
さあ、いよいよ出艇。
電動エアポンプであっという間にウィングを膨らませる。
本当に便利だ。
以前のように汗だくになることもない。
ボードとフォイルを組み立て、ウィングも準備完了。
「よし、行こう。」
そう思った、その瞬間だった。
「あ……。」
リーシュがない。
ボードと足をつなぐ命綱とも言えるリーシュを、クラブに忘れてきてしまったのだ。
リーシュは命綱
ウィンドサーフィンをやっていた頃には、リーシュという文化はなかった。
ボードとセイルがつながっているので、落水してもボードだけが流されることはほとんどない。
しかしウィングフォイルやSUPは違う。
ボードだけが風や波でどんどん流されてしまう。
自分が困るだけではない。
流されたボードが他の人に当たれば、大事故になる可能性もある。
だからリーシュは、安全のための必須装備だ。
「今日は無しで行ってしまおうか。」
一瞬そんな考えも頭をよぎった。
しかし、それは絶対にやってはいけない。
そう判断して、もう一度クラブまで取りに戻ることにした。
ほんの15分が…
クラブへ戻る途中、顔見知りの会員さんとばったり会った。
ちょうどウィンドサーフィンの準備中だった。
「今日はいい風吹いてますね。」
「最高ですね。」
そんな何気ない会話が始まり、気が付けば15分ほど話し込んでいた。
楽しい時間ではあった。
しかし、この15分が思わぬ結果を生むことになる。
リーシュを持ち、再びビーチへ戻る。
「さあ今度こそ。」
そう思って海を見ると……
「あれ?」
さっきまでプレーニングしていたウィンドサーファーが、誰も走っていない。
風が落ちてしまっていた。
海はそんなに甘くない
とはいえ、予報ではまだ吹くはずだった。
とりあえず出艇する。
体感では2〜3m/s。
沖へ向かって登ることはできる。
しかし、いくら沖へ出ても風は強くならない。
何度かパンピングしてみる。
だが、浮く手応えがない。
「今日はフォイリングできる風じゃないな。」
そう判断し、しばらくはノンフォイリングのまま海を行ったり来たり。
30分ほどクルージングを楽しんだ。
途中でウィングを水面に浮かべ、沖でのんびり休憩。
これもまた海の楽しみ方の一つだ。
静かな海の上に浮かびながら、風が戻るのを待った。
待っても待っても…
一度陸へ戻り、水分補給。
SUPでもやろうかと思ったが、この日はレンタルボードがすべて出払っていた。
仕方なく陸で風待ち。
先ほどの会員さんとまた話をしたり、海を眺めたり。
しかし待てど暮らせど風は戻らない。
もう一度だけ海へ出ることにした。
すると、ときどきブローが入る。
そのタイミングだけパンピング。
一瞬だけフォイルが浮く。
そんなことを何度か繰り返した。
結局、この日は3回ほど気持ちよくフォイリングできた。
距離にして200m前後。
決して悪くはない。
でも、今の自分には物足りなかった。
贅沢な悩み
少し前なら、200m浮ければ大喜びしていた。
それが今では、
「今日はこれだけか。」
と思ってしまう。
人間とは贅沢なものだ。
少し前までは「浮くこと」が目標だった。
今は「安定して長く飛び続けること」が目標になっている。
だからこそ、今日のようなコンディションでは少し物足りなさを感じてしまう。
海に来られただけで十分
正直、今日は練習日記としてはあまりドラマのない一日だった。
風に翻弄され、思うような練習はできなかった。
でも、それも自然相手のスポーツだ。
海に出て、
潮風を感じて、
仲間と話をして、
静かな沖でリラックスする。
そんな時間も含めて、江の島へ通う価値がある。
今日は少し残念な一日だった。
それでも、「海に来られた」というだけで十分満足だった。
次こそは、予報どおりの風が吹いてくれることを期待したい。
今日の海水浴エリアは大盛況でした。


