8月9日 今度は「川」を偵察 ― 利根大堰はウィングフォイルの穴場になるか
8月9日。
7月25日に小指を痛めて以来、まだウィングフォイルには復帰できていない。
海に行けない週末が続くのはつらいが、せっかくなのでこの期間を利用して、「埼玉から気軽に行けるウィングフォイルの練習場所」を探している。
先週は渡良瀬遊水地。
そして今週は、もう一つ以前から気になっていた利根大堰へ行ってみることにした。
渡良瀬遊水地が広大な遊水地なら、こちらは川。
同じ内陸のゲレンデでも、どんな違いがあるのか。
今日は乗るためではなく、完全に偵察である。
今回は「たまり水」ではなく川
利根大堰に着いて最初に感じたのは、やはり水の印象が違うことだった。
ここは利根川を堰でせき止めた場所なので、当然ながら水は流れ、入れ替わっている。
渡良瀬遊水地も決して水が汚いわけではないのだが、見た目としてはどうしても「たまり水」という感じがある。
それに比べると、こちらは川。
実際の水質がどうかは別として、少なくとも見た目の印象はこちらの方が入りやすい。
ウィングフォイルは必ず落ちる。
しかも自分の場合、まだまだ何度も落ちる。
そう考えると、「この水なら気持ちよく入れる」というのは意外と重要なポイントである。
誰もいない……
ところが、この日はタイミングが悪かった。
到着してみると、
誰もいない。
ウィンドサーファーもいない。
ウィングフォイルもいない。
SUPもいない。
完全に静かな水面だった。
時間帯が悪かったのか、それとも風が足りなかったのか。
実際にここでウィングフォイルをやっている様子を見たかったので、そこは少し残念だった。
ただ、場所そのものを見ると、かなり良さそうだ。
水面は十分に広い。
そして何より、海のようなうねりがない。
初心者から中級者へ移行しつつある今の自分にとっては、この「フラットな水面」はかなり魅力的に見える。
最大の魅力は、車から水までの近さ
そして利根大堰で一番気に入ったのが、これだった。
車から水面まで、とにかく近い。
いわゆる立派な駐車場があるというより、広いスペースがあって、そこへ車を停めて水辺へ向かうような感じだ。
そのため、場所によっては車から水まで本当にすぐ。
これはウィングフォイルでは非常に大きなメリットである。
ボード。
フォイル。
ウィング。
その他の細かい道具。
渡良瀬遊水地も駐車場所を選べば水辺まで20〜30m程度で、かなり便利だと思った。
ところが利根大堰は、それ以上に近い。
車の横でセッティングして、そのまま水へ。
もし本当にそんな使い方ができるなら、これはかなり楽だ。
風も意外と期待できそう
周囲を見渡してみると、風の入り方も悪くなさそうだった。
堤防の内側ではあるものの、極端に風を遮るものがある感じではない。
周囲もかなり開けている。
風向きさえ合えば、かなりきれいに風が入るのではないだろうか。
フラットな水面。
広い練習エリア。
車からすぐ出艇。
そして、ある程度安定して風が入る。
もしこの条件が揃うなら、ウィングフォイルの反復練習にはかなり理想的だ。
ただし今日は実際に誰も乗っていなかったので、このあたりはまだ想像の域を出ない。
今度は「今日は絶対吹くだろう」という日に来て、実際の様子を確認してみたい。
ただ、やっぱり1時間は遠い
問題は、やはり距離だ。
家から約1時間。
「今日は午後からちょっと吹きそうだから、2時間だけ行ってこよう。」
という使い方をするには、微妙に遠い。
往復だけで2時間。
そう考えると、渡良瀬遊水地と同様、完全な「近所の練習場」とまでは言えない。
ただ、水の印象はこちらの方がいい。
さらに車から水までの近さも利根大堰に軍配が上がる。
一方、風の強い休日には、この便利な水際のスペースをみんなが狙うはずだ。
そうなると今度は、場所取りが大変になるのかもしれない。
今日は誰もいなかっただけに、そこが全く分からない。
やはり一度、好条件の日に来てみる必要がありそうだ。
練習場としては、むしろ海よりいい?
そして今回改めて考えたのが、「今の自分には何が必要なのか」ということだった。
江の島では、風だけではなく波とうねりがある。
フォイルが浮けば、今度はそのうねりに合わせて足の荷重を調整しなければならない。
前後のピッチ。
左右のロール。
ウィングのパワー。
そこへ波による上下動まで入ってくる。
制御対象として考えれば、外乱だらけである。
初心者にとっては、かなり難しい環境なのだと思う。
それに対して利根大堰なら、水面はかなりフラット。
まず「浮く」「安定して飛ぶ」「曲がる」といった基本操作だけに集中できる。
今の自分のような初心者と中級者の間くらいの段階では、むしろこちらの方が効率よく練習できるかもしれない。
以前、江の島の波の中で練習しながら、「スキー初心者がいきなりコブ斜面で練習しているようなものだ」と感じたことがあった。
利根大堰なら、いわばきれいに整地された緩斜面。
基本動作を覚えるには、こちらの方がいいはずだ。
でも、何かが足りない
ただ、しばらく水面を眺めていると、もう一つ感じることがあった。
静かなのである。
とにかく静かだ。
もちろん、それが悪いわけではない。
練習に集中するには最高だろう。
でも、江の島とはまったく違う。
江の島へ行けば、サーファーがいる。
ウィンドサーファーがいる。
ヨットが走っている。
夏なら海水浴客がいて、学生や若い人たちが歩き、海の家も並んでいる。
海へ向かって歩いているだけで、なんとなく気分が上がってくる。
自分はウィングフォイルだけをやりに江の島へ行っているつもりだった。
でも、どうやらそれだけではないらしい。
あの「海に遊びに来た」という雰囲気も含めて楽しんでいたのだと思う。
基礎練習は川、楽しむなら海
今日見た限り、利根大堰はかなり有力な候補だった。
特に、まだフォイリングを完全に自分のものにしていない今の段階では、フラットな水面は大きな魅力だ。
波という外乱を取り除いて、まずはフォイルを安定させる。
足の荷重とウィングの操作を身体に覚え込ませる。
その練習には、かなり向いていそうだ。
そして、もっと上手になったら海へ。
その頃には、今は邪魔に感じるうねりも、逆に遊ぶためのエネルギーになる。
波に乗り、うねりを使って飛ぶ。
そこまで行けば、やはり江の島の方が圧倒的に面白いはずだ。
基礎を磨くなら川。遊ぶなら海。
そんな使い分けが、自分には合っているのかもしれない。
あとは実際に風が吹いている日に、ここがどうなるか。
指が治ったら、一度ウィングを持って再訪してみたい。
利根大堰。
渡良瀬遊水地に続いて、こちらもホームゲレンデ候補に追加である。


