10月26日:Wingボード wing5.0m2(新型):オフショアとの闘い
今日は冬に備えて、セミドライスーツをオーダーするための採寸から始まった。
3シーズン用はレンタルで済ませているが、やはり冬の海では体にぴったり合ったものが必要だ。
水の侵入を防ぎ、着脱も楽な方がいい。
ブーツ、グローブ、ヘッドギアも含めてのフル装備――
値段は張ったが、これで冬も快適に海に出られるなら安いものだと思った。
しかし、この決断=真冬も海に出る、ということである。頑張るぞ。
採寸を終えて海へ出ると、風は残念ながら弱い。
今日は本当なら初めてのFoilボードに挑戦するはずだったが、
このコンディションでは危険すぎる。
波も小さく、SUPサーフィンという気分でもない。
結局、いつものボードでWingに乗ることにした。
レッスンではなく、レンタルでの自主練習。
とはいえ先生も一緒に海へ出てくれるという。
今日は先生のお古のWing 5.0m²を使わせてもらった。
軽くて、感触がいい。
北北東からのオフショア、風速4m/s。
なんとか走れる、ちょうどギリギリの風だ。
海に出ると、風上へ登り、風下へ流れ、また登る――
4〜5往復を繰り返した。
いつもより控えめな距離だったが、
それでも久々の安定したライドに胸が高鳴った。
だが、その平穏は長く続かなかった。
何往復かしたあと、沖に出たところで風が急に落ちた。
完全に止まるわけではないが、1〜2m/s程度の微風。
立っていることはできても、進まない。
気づけば、ゆっくりと風下――江の島ヨットハーバーの方へ流されていた。
あそこは堤防で足がつかない。
このまま流されれば、戻るのは至難。
焦りがじわりとこみ上げた。
とっさに方向を変えて沖へ出てみたが、
風は戻らず、むしろヨットハーバーが近づいてくる。
「これはまずい」
先生の姿を探すと、岸近くで楽しそうにサーフィンしている。
今日はレッスンではない。助けを求めるのも気が引けた。
覚悟を決め、Wingを放り出した。
リーシュでつながっているので流れはしない。
ボードに伏せてパドリング開始。
しかし、Wingが抵抗になり、なかなか進まない。
しかも風に逆らう方向――体力を削られていく。
それでも、30秒ほど漕ぐと砂浜がわずかに近づいているのがわかった。
「行けるかもしれない」
そう思い、腕が悲鳴を上げても必死でパドリングを続けた。
だが、浜まではまだ500m近くある。
肩が重く、手がしびれる。
漕ぐのをやめるとすぐ流されるので、
気力だけで再び腕を動かす。
「これはきつい……でも、なんとか行けるだろう」
そんなときだった。
ふと横を見ると、先生がSUPでこちらに向かっていた。
「これ、使いなさい!」
そう言って、SUP用パドルを差し出してくれた。
見ていないようで、ちゃんと見ていてくれたのだ。
さすが先生。助かった!
パドルを使って漕ぐと進みが一気に変わった。
それでも距離は長く、息も上がったが、
手漕ぎよりはるかに楽だった。
ようやく砂浜に戻れたとき、
足元の波の音が、心からの安堵のように響いた。
「こういうときは、パドルをボードに装着しておくといいよ」
先生の一言に、深くうなずいた。
その言葉には優しさと、経験の重みがあった。
さすがに心が折れかけたが、
見ると今度は風が上がっている。
少し迷った末に、再び海へ――
今度はパドルをボードに固定して出航。
しかし沖に出ると、また風が落ち、
再び風下へ流される。
結局、装着したばかりのパドルで漕いで戻る羽目になった。
とほほ、とはこのことだ。
その後はWingをしまい、
SUPでサーフィン練習に切り替えた。
波は小さかったが、20回ほどしっかり乗れて満足。
SUPは遭難の心配もなく、心から楽しめる。
やはり風のない日はこれに限る。
今日も充実した一日ではあった。
けれど、オフショアでの自主練のリスクを痛感した。
安全装備、パドル、風の見極め――
すべてをきちんと準備して臨まなければならない。
少しブルーな気持ちで帰路についたが、
その分だけ、次の風への決意が強くなった気がした。

小雨だったので、海がガラガラでした・・。

