8月23日:Wingボード(4.0m2+windオールラウンドボード)
今日は浜でのスクール。
空を見上げると、相変わらず風は弱い。
「またか……」と思わず笑ってしまった。
けれど、今日は違う。
初めて“ロープなし”で、自分の力だけで海へ出るのだ。
浜辺の風は穏やかだが、先週の沖のような荒れたうねりはない。
そのおかげで、ボードの上にしっかり立っていられる。
Wingを持ち上げ、風をはらませると――
ゆっくりだが前へ進む。
たとえその速度が遅くても、確かに“自分が風で動かしている”感覚があった。
先週のあの絶望的な沖とは、まるで別世界だ。
少しずつ沖へ出て、Jibe(方向転換)を試みる。
風を受けたまま、Wingを反転させて、足を入れ替えて砂浜へ戻る。
すると、思った以上に風下へ流されている。
浅瀬を20~30メートルほど歩いて風上に戻り、
再び沖へ向かって出発――。
その繰り返しが、今日のリズムだった。
風は弱くても、海は静かで、
心の中のざわめきも少しずつ落ち着いていく。
方向転換で何度か沈したが、
それももう怖くない。
ボードの上で、風と対話しているような穏やかさがあった。
先週は「もうやめようかな」と思った。
けれど今日は、楽しさで笑っていられる。
自分のペースで前に進めることが、
これほど嬉しいとは思わなかった。
Windではタックを先に教わるのに、
WingではJibeが先――この違いもまた面白い。

先週、ボードで沖に言って練習したとき、遭遇したカツオノエボシです。案内所に注意喚起の表示がありました。危ないところでした。

