8月30日:wingボード(5.3m2+Windボード)
今日も浜でのスクール。
そして今日も――風は弱い(泣)。
江の島の夏は、どうしてこうも吹かないのだろう。
空は青く澄んでいるのに、
肝心の風だけがどこかへ出かけてしまったようだ。
そんな中、先生が言った。
「今日は風が弱いから、少し大きいWingを試してみますか?」
「ぜひ!」と答えたものの、
心の奥では少しだけ不安もあった。
渡されたのは 5.3m² のWing。
持ってみると、これまで使っていた4.0m²とはまるで別物。
大きい――そして重い。
風を待ちながら、その質量がじわじわと腕に伝わる。
今日の練習内容は、先週と同じ。
風上へ出て、Jibeして戻る。
けれど、大きなWingを構えると、
たとえ弱い風でも、そのわずかなブローに反応する。
風が入った瞬間、ぐっとパワーを感じ、
ボードが軽く前へ押し出される。
「すごい!」と胸が高鳴った。
風があるときは、意外なほど扱いやすいし、重さを感じない。
しかし――風が抜けた途端、現実は一変する。
風を失ったWingは、
ずしりと腕にのしかかる。
今日の海は穏やかでうねりも少ないが、
静かな分だけ筋肉の悲鳴がよく聞こえる。
腕も、肩も、次第に鉛のように重くなっていく。
あまりに疲れて、
Wingの端が水面に落ちそうになった。
そこでボードの上にそっと置き、
体重を分散させて休む。
先生が笑いながら言った。
「風がない時は、それでいいですよ。Windのマストのように」
たしかにその通りだ。
海の上で聞くその言葉に、
小さくうなずくしかなかった。
正直、微風でのセーリングはWindサーフィンのほうがずっと楽だ。
一長一短だが、今日の経験で大切なことを知った。
Wingは、弱い風でもプレーニングできる日が多い。
けれど――“無風に近い日”には、楽しむことが難しい。
その当たり前の事実を、
体の痛みとともに実感した。
それでも、今日は一度も沈しなかった。
それだけで少し誇らしい。
腕は疲れ果てても、
心の中には確かな自信が残った。
風は弱くても、
自分の中の“翼”は、確かに強くなっている。

8月最終週末です。もう海の家も終わりのようです。信じられないですね。

