1月4日 SUP・今年初の海
1月4日。今年最初の海に出た。新しい年が始まってまだ数日。向かったのは、いつもの江の島ヨットクラブだ。冬の澄んだ空気の中、海は静かで、まるでこちらを試すような表情をしていた。
しかし、この日はほとんど風がなかった。ウィングフォイルをするには明らかに足りないコンディション。到着した瞬間、「今日は厳しいかもしれない」と思った。今年最初の海だけに少し残念ではあったが、自然相手では仕方がない。
するとインストラクターの先生が「今日はSUPサーフィンをやりましょう」と提案してくれた。
岸から見たときは、波もあまり立っておらず、「今日はサーフィンになるのだろうか」と半信半疑だった。水面は穏やかで、のどかすぎるほどに見えた。しかし実際に海へ出てみると、その印象は一変する。
沖に出ると、予想に反して、リズムのあるうねりがしっかりと入ってきていた。派手ではないが芯のある、乗りやすい波。冬の海特有の、静かだが質の良いコンディションだった。
先生の指導のもと、波の「見つけ方」から改めて確認する。
どのうねりが割れるのか。
どの位置で待つべきか。
どの瞬間にパドルを入れ、どの角度でテイクオフするのか。
一つひとつを丁寧に分解しながら練習した。ただ何となく乗るのではなく、理屈と感覚を結びつけながら反復する。波に押される瞬間、ボードがすっと前に走り出すあの感覚は、何度味わっても胸が高鳴る。
この日は特に波のサイズが絶妙だった。大きすぎず恐怖を感じることもない。それでいて小さすぎず、しっかりとボードを走らせることができる。しかも比較的長く乗れる波が多く、横に滑る距離を意識する練習には理想的な条件だった。
「少し上達している」
自分でもはっきり分かる瞬間があった。テイクオフの成功率、立ち上がった後の安定感、そして視線の置き方。まだ初心者であることに変わりはないが、確実に前に進んでいる実感があった。それが何より嬉しい。
しかし海はいつも優しいわけではない。後半になると潮の動きとともに波の質が少しずつ変わっていった。タイミングが合わない。押しが弱い。割れ方が不規則になる。条件が良いときにはある程度乗れていたのに、少し状況が変わるだけで一気に難易度が上がる。
「まだまだだな」
そう痛感させられる時間でもあった。自然の中で遊ばせてもらっている以上、コンディションの変化に対応できてこそ本物だ。技術の本質は、良い波に乗れることではなく、難しい波でも対応できることなのだと改めて感じた。
最終目標はウィングフォイルでの本格的な波乗り。そのためには純粋に波を読む力、テイクオフの精度、そしてボードコントロールの基礎が欠かせない。SUPサーフィンはそのための土台づくりそのものだ。
風がない日も決して「ハズレの日」ではない。むしろ基礎を磨くための大切な一日だ。
今年最初の海は派手さこそなかったが、静かに、しかし確実に前進を感じられる時間だった。これからも、風のある日はウィングフォイルを、風のない日はSUPサーフィンを。自然の条件を受け入れながら、一歩ずつ成長していきたい。


